信州は、そばの旨い土地柄で、そばの産地です。

寒冷地を好み、やせ地でも育つそばは、生育に適した栽培地を持つ信州で、

古くから貴重な食料として栽培されてきました。

今でも、季節に白い花をつけたそば畑が見られます。


『そば』は健康にいいというイメージが定着していますが、実際に『そば』には健康を維持するうえで重要な働きをする栄養成分がたっぷり詰まっています。

①食品の中で『そば』だけに含まれる特有の栄養成分が「ルチン」。

毛細血管の働きを整え、血行を促進し、高血圧の抑制などに効果があるといわれています。

②疲労回復に効果のあるビタミンB1,B2が米屋小麦の200倍と抱負。

身体全体の抵抗力を高めて、夏バテの防止にも効果がありそうです。

③血液や筋肉をつくる良質なたんぱく質も多く含まれています。

これらの栄養成分が理想的なバランスで整っている『信州そば』は、まさに”ヘルシーな食品の代表格”といえるでしょう。

 

暑い夏、涼感のある「ざるそば」を食したり、汗をかきながら熱いそばをすすって”粋”を味わいつつ、健康づくりにも役立つのが、『信州そば』の魅力です。

 


「信州そば」の由来

現在食べられている麺線状のそば(そば切り)は信州から始まったといわれ、それ以前は団子状の「そばがき」や「すいとん」、薄く焼いた「お焼き」、「煎餅」などとして食べられて、そば切りの最古の記録は天正2年(1574年)、信州木曽にある定勝寺の記録にみられ(落成祝いにそば切りを振る舞ったというもの)、その発祥は戦国時代以前にさかのぼると思われます。

伝統的には山間の救荒食であった蕎麦だが、そば切りに関してはもともとハレの日のごちそうという性格が強く、江戸時代中期以降、江戸の庶民文化の中で嗜好品として花開いた。また、出石そば、出雲そば、越前そばや、京都のにしんそばなど各地のご当地そばのルーツも元をたどれば信州にあるといわれている。

そばは高冷地の土地を好むことから、信州の風土が合致し比較的多く栽培され、各地域で自家製料理として多様なそばうちが存在している。しかしながら、農業先進県で耕地面積の多い長野県だが、先進ゆえ他の優良作物の栽培が多く、そばの製造量をまかなえるだけの作付けがなく、輸入も含めた県外産のソバを使用しているのが実情です。